2018年 11月 01日
『フィンランドの幸せメソッド SISU(シス)』を読んで
2018/9月に方丈社から出版された、
を読みました!
まず、本のカバー写真。
ラップランドの美しい冬景色&優しくはにかむ女性。
ラップランドの美しい冬景色&優しくはにかむ女性。
その女性の側には、極寒の中でも元気に動きまわる賢いハスキー犬。
メソッドがあれば、この厳しい状況下でもアクティブに快適に過ごせるんだよと
視覚的に理解できる良い表紙だなぁと思いました。
何より、フィンランドの凛とした空気感を感じることができ、
単純に見てて気持ちが良い!
ぼーっと眺めていると、フィンランドの先住民族が住むラップランドの大地が、
“古くから受け継がれてきた固有のスピリットなんだよ”と語りかけてくれるようでした。
手に取って時、ビックリ。304ページ!
こんなにSISUについて書かれてあるんだ〜と、
目次ページを見てまたびっくり。フォントと余白の使い方が凄くキレイ…!!
(表紙に目次にダブルパンチ。デザインされた方、ナイスですね〜)
早々とこの本に引き込まれた私ですが(デザインの力はスゴイですね)、
内容の方にも興味津々でした。
読み終わる頃には、どんなけ付箋を貼るんじゃい!という程ブックマークしまくりでした。
主人公はこの本を書かれたフィンランド出身、カナダ育ちのカトヤさんが、
両親の故郷、フィンランドに目を向けSISU(シス)に出会ったことから始まります。
彼女自身が鬱で、薬を使い治療されていたんですが、副作用もあり悩んでいた時期に、
フィンランドの自然が自分を癒してくれることに気づき、どんどんその術を取り入れていくのんです。
本書では、カトヤさん自身が聞きたいこと、疑問に思ったことなど、
各方面のエキスパートにインタビューしているので、説得力があり、リズム良く読むことができました。
で、本書のテーマ、SISU(シス)について…
私のエピソードですが、
「これ、シスというお菓子だけど、どういう意味か分かる?」と言われたことがあります。
私は分からず、どんな意味なの?と聞きました。
「ん〜、難しいけど、フィンランド人の魂。
これを食べたら力が湧いてくる、みたいな感じじゃないかな」と言われ、
私は「SISU」という短い単語から、
「甘い」や「美味しい」等のシンプルな答えが返ってくると思っていたので、
何だか抽象的な意味だな〜??と思っていました。
それから今まで随分経ち、稀に「SISU」という単語を聞くこともありましたが、
明確にはわかりませんでした。
日本にも“サムライ魂”という言葉があり、
精神力を例える時に良く出てくるワードです。
サッカー世界大会では日本代表を“侍ジャパン”と呼び、皆で応援するほどです。
私のなかで「サムライ魂」とは、
誇り高く屈しない強い意志、純粋、自己犠牲、耐え忍ぶ…
そんな感じなのかな〜と思っていました。
が、
そのニュアンスとSISUは、また別のものでした。
(書くとネタバレっぽくなるのでここでは控えさせてください)
本書を読んで思ったことは、
各分野、「派手さがなくシンプルで理にかない、持続可能であること」ということが共通しており、
アイデアでもモノでもメイドイン北欧のものは本当にこれに尽きるなぁと思いました。
だから私は北欧が好きだ、と何度も思っています。
著者はアイススイミング(冬に湖に入る)を始めたことが何より心身の充足に繋がったと言っていました。
私はアイススイミングはしたことがないですが、
ラップランドへ行って、サウナ後に裸で雪のなかに飛び込んだことがあります。
(肌は鈍痛に近い衝撃があったけれどその後はふわ〜〜とポカポカし、結果、酷い目に合った割に悪くなかったなぁという印象です)
本書によるとそれと同時にエンドルフィン、セロトニン等の幸せホルモンが出ているみたいです!
毎日やっていると、暗くなった気持ちもどこかへ消えそうですね。
フィンランド人はみんな大好きなサウナはもちろんですが、
体を動かすアクティビティへの関心が本当に高いなと感じます。
(旅をしてるだけでも分かるんです)
真冬の朝、ピタピタスーツ(アルペンスキー風?)のおじいさんに出くわしたり、
(寒くないの?と聞いたら、「え!?あぁ、全然」みたいな感じでした)
ホテルのプールサイドで片足をびっこ引いたおばあさんが体を動かしに。
スイスイとプールで泳ぎ、「気持ちいいわ〜〜!」と何度も言ってました。
その他エピソードはたくさん…
この本には自分のライフスタイルに取り入れれそうなヒントがたくさんで、
ページをめくっては、ふと思いついたことを検索したりしていました。
その他、フィンランドの施設や公園、人、アイテムなど出てくるので、
その検索もして楽しんでいたら、全然最後のページに辿りつけない状態になりました。。。
(例:フィンランド老舗自転車メーカーJopo(ヨポ)もこの本で初めて知りました。
かわいいし、アイテムごとにストーリーはあるもんですね。
「SISU」は多方面、育児問題や、消費社会、雑貨や家具デザインまで
いろんな考え方と繋がっていて、フィンランドならではの良さを感じ、
また日本で暮らす自分にどう活かしていくかを考えるきっかけになりました。
付箋貼りまくりの図です…。途中短い付箋が無くなり、大きなもので対応
カバーも汚れるからと外しておりました
by hokuo-nashie
| 2018-11-01 16:51
| 日々のつぶやき